大質量天体周辺のガス円盤における磁気回転不安定性に関する研究

M1 荒尾圭唯

大質量天体の代表格にブラックホールがあります。ブラックホールは、ニュートン力学やアインシュタインの一般相対性理論によって度々理論的にその存在を示唆されてきました。その後1970年代に入り観測技術の進歩によりついにその存在を認識することができました。

ブラックホールについては、莫大な重力エネルギーを伴うその特異性から、ブラックホール自身や周辺で引き起こされる物理現象について解明されてない部分が多数残っており、今後のさらなる研究の発展が期待されています。 私はブラックホール周辺で起こる現象のひとつである宇宙ジェットに興味を持ちました。宇宙ジェットは天体近くから双方向に放出される非常に高エネルギーなプラズマのアウトフロー現象です。そしてそのエネルギー源には重力エネルギーが関与しており、ジェットの中心にはブラックホールなどの重力天体が存在すると考えられています。ジェットの打ち上げを可能にする要因の一つに大規模な磁場構造の発達が考えられています。そして大規模な磁場の発達に欠かせないのが、ブラックホール周辺のガス円盤内で起こる磁気回転不安定性による乱流磁場の形成です。また、これらの物理現象を研究していくには、一般相対性理論の習得が必要不可欠です。現在私は、中心がブラックホールでない、非相対論的な場における磁気回転不安定性による磁場の成長から学んでいき、並行して一般相対性理論の習得に励んでいる段階です。