令和6年度第4回STPPセミナー
令和6年度第4回STPPセミナ-発表
2024/05/13
発表者:樫崎太希(M1)
発表タイトル:
(英)Fundamental acknowledge and research achievement of accretion disk.
(日)降着円盤の基本的な知識とこれまでの研究成果
発表者:坂井優大(M2)
発表タイトル:
(英)Understanding Subsurface Structures in Mare Frigoris on the basis of Kaguya/LRS Observation
(日)月周回衛星かぐや/LRSの観測による氷の海地下構造の解釈
本セミナー発表のショートトークでは、月の地理的特徴、観測の歴史、及び現在の研究方向についての概説が行われました。月は表側と裏側が存在し、表面はレゴリスと呼ばれる層に覆われています。地形は主に海領域と高地領域に分けられ、海領域は平坦で新しく、高地領域は凹凸が激しく標高が高い特徴があります。海領域は、過去の火山活動による溶岩の噴出によって形成されました。過去の月観測にはアポロ計画によるサンプルリターンや写真撮影が含まれ、そのデータからクレーターの分析を通じて地質年代が推定されてきました。2000年代には地下レーダー観測が導入され、月の地下構造の解明が進んでいます。月周回衛星かぐやに搭載された地下レーダーは月全球の地下境界面を検出し、そのデータを基に月の地下構造が研究されています。
現在の研究では、月の火山活動史と海領域の形成過程を理解することが目標であり、かぐやのデータを用いた詳細な解析が行われています。これにより、月の地質活動の歴史や構造をより深く理解することが期待されています。また、月基地建設などの将来的な計画に向けた基礎データとしても利用されることが予想されます。