オーロラ観望チャレンジ

こんにちは,M2の神田です.

5月8日から10日にかけて,複数の大規模な太陽フレアが発生しました.太陽フレアによって放出されたコロナガスは10日夜以降地球に到来するという予報でした.
実際,11日には大きな磁気嵐が発生しました.この日,日本では磁気嵐が活発なまま夕方を迎えそうな予報になり,「もしかしたら北海道や東北,北陸からもオーロラが見えるかも…?」という期待が高まっていました.そこで,急遽研究室のメンバーを誘って蔵王へ向かいました.

18時頃みんなに声をかけ,カメラを準備し,なんやかんや蔵王に到着したのは21時半過ぎ頃でした.
蔵王に到着して夜空を見上げるとそこには緑に美しく輝くオーロラが!!…とはいかず,ただただ綺麗な星空が広がっていました.日本のような低緯度地域で見えるオーロラは高緯度地域で見られるような緑色のカーテン状のオーロラとは違い,赤く淡いオーロラになります.
肉眼では赤いオーロラが見えなかったので,オーロラがいると思われる北の空に向けてカメラを構えました.

しばらく撮影して写真をチェックしてみると,「ん?なんかちょっと赤っぽく写ってる部分がある…?」と気がつきました.SNSでオーロラを撮影した人たちの投稿を調べてみると,なんと私たちと同ポイントで私たちが到着するより30分ほど前にかなりくっきりと赤いオーロラらしき赤い光を撮影できたという情報が!!「写真に写ってる赤っぽいの,オーロラじゃね!?」と盛り上がりました.
残念ながらその後雲が広がってしまったので,23時半頃に撤収しました.

家に帰ってから撮った写真を編集しました.
すると,そこには確かにオーロラと思われる赤い光が!!パソコンのモニターを見ながら大興奮でした.

SONY α7iii + Tamron 20 mm F2.8, 20 mm, ISO3200, f2.8, 30.0 s, 撮影:神田恵太朗

県内では蔵王や泉ヶ岳,栗駒山などでもオーロラらしき赤い光を撮影されたという情報がSNSで多く見られました.街明かり等の影響もあるので写真だけ見てオーロラと断定するのは難しいところですが,これだけ多くの人が撮影に成功しているのだからオーロラだろうと信じています.

この日は北は北海道から南はなんと兵庫でもオーロラが撮影されていました.特に,北海道などでは肉眼でもうっすらとオーロラが観測できたそうです.

まさか宮城で,しかも「宇宙地球電磁気学分野」なんて名前の研究室にいる間にオーロラが撮影できるとは夢にも思っていませんでした.「今からオーロラ見に行かない?」なんて初めて言いました.この先同じセリフを言う機会は来るでしょうか.

参考情報:

  • NICT「5月10日から数日間,宇宙天気変動に注意
  • 名古屋大学「オーロラと低緯度オーロラの解説