令和6年度第13回STPPセミナー
令和6年度第13回STPPセミナー
2024/10/07
発表者:神田恵太朗(M2)
発表タイトル:Study of analytical method for rock size estimation from Chan’E-4 onboard ground penetrating radar observation
イントロダクション発表内容の要約:
このショートトークでは、まず月の地形形成についての簡単な紹介がありました.月の地形は主に隕石の衝突と火山活動によって形成されており、隕石衝突ではクレーターや巨大な衝突盆地、火山活動では海領域などが形成されました.月は地球と異なり、プレート運動や大気の活動がないため、数十億年前に形成された地形が現在も保存されているとの点が強調されています。また、月探査の歴史についても触れられ、有人・無人探査の進展や最近の探査ミッションの成功例が紹介されました。さらに、地中レーダーという探査ツールの使用法とその原理、歴史が説明されており、地質調査や考古学分野での応用例も示されました。最後に、地中レーダーとレーダーサウンダーの用語の使い分けについての注意が述べられました。
発表者:酒井啓吾(M2)
発表タイトル: Simulation of ion heating in polar regions
イントロダクション発表内容の要約:
このショートトークでは、地球の極域からのイオン大気流出現象に焦点を当てています。この現象は「outflow」と呼ばれ、流出したイオンはプラズマ圏やリングカレントなどに供給されて磁気圏を構成します。特に重要なのは、軽いイオン(H+やHe+など)はPolar Windなどのプロセスで比較的簡単に流出する一方で、O+のような重いイオンはそれだけでは流出しにくいという点です。重いイオンの流出には、波動や粒子降り込みなどの加熱過程が関与している可能性が示唆されています。前回のセミナー発表では、ロケット観測データとシミュレーションを用いてこれらの流出過程を解明しようとしていました。また、この発表で磁場勾配などを考慮した、さらに進んだシミュレーションをすることが目的です。