令和7年度第4回STPPセミナー
令和7年度第4回STPPセミナー
2025/05/01
発表者:城剛希 (D1)
発表タイトル: ULF Wave-Induced Duct Formation and High-Latitude Chorus Modulation: Insights from Statistical and Conjugate Observations
1900年代初頭から地上で観測されていたホイッスラーモード波動は、主に雷による電磁波動として認識されていました。1950年代には、より強度が強く連続的に観測されるコーラス波動が発見され、これは極域で最初に音として認識されたことからその名が付けられました。コーラス波動は、特定の周波数帯で集中して観測され、その生成領域は地球の時期測度付近にあると考えられています。研究の進展により、これらの波動は時期線形効果によって成長し、磁気環境に依存することが理解されています。この研究は、これらの波動がどのようにして生成され、どのように地球磁気圏内で伝播するかを解明することを目的としています。
発表者:新井 まどか(M2)
発表タイトル: Analysis of conjunction events of REP observed by ISS and chorus observed by magnetospheric satellites
この研究は、地球磁気圏における相対論的電子の降下現象(REP)とプラズマ波の関係に焦点を当てています。REPは、地球磁気圏に捕捉された高エネルギー電子が地球大気に降下するイベントであり、これはプラズマ波との共鳴によるピッチ角散乱が原因であると考えられています。この現象は、宇宙飛行士への放射線暴露や衛星の機能不全など、宇宙天気の一部として重要です。先行研究では、コーラス要素の繰り返し期間とREP生成の地理的・時間的パターンが調査されていますが、REPとコーラスの詳細な関係や、それらがどのように相互作用するかについてはまだよく理解されていません。特に、コーラスが高緯度でどのように伝播するか、またREP源領域のサイズや位置がどのような要因に依存するかは未解明です。本研究の目的は、REPとコーラスが同様のL値で観測されるイベントに焦点を当て、REP源領域のサイズと位置が様々な要因にどのように依存するか、また強度の変動を支配する依存関係を調査することです。これにより、REPとコーラスの関係を明らかにし、宇宙天気予報の精度を向上させることを目指しています。