令和7年度第2回STPPセミナー
令和7年度第2回STPPセミナー
2025/04/14
発表者:野口智史(M1)
発表タイトル: Study of Alfven waves in Jupiter’s magnetosphere based on Juno observation
木星には地球の2万倍の磁場を持つ磁気圏がある。そこでは、地球と同様に、加速された荷電粒子が大気中に落下することによってオーロラが発生するが、落下粒子を加速する、あるいはエネルギーを与えるメカニズムは謎である。アルフベン活動とは、磁場の摂動として観測されるアルフベン波、それらの相互作用などによる乱流の発生、エネルギーの伝播などを指す。粒子加速のメカニズムとして、アルフヴェン波や乱流エネルギーが粒子を加速する可能性が有力視されている。現在2016年から運用されている探査機ジュノーは、様々な磁緯での観測データを提供している。我々は、アルフベン活動がいつ、どこで観測され、それが粒子加速の証拠となるかどうかに興味がある
発表者:礒野航(D3)
発表タイトル:Investigation of applications for analysis methods for magnetic line structures using frame
本研究は、複雑なシミュレーション結果の解釈をより容易なものとしたいというモチベーションがある。例えば、太陽風の三次元シミュレーションを考えると、非常に複雑な結果が得られ、解釈することが難しい場合が多々ある。解釈においては一般に線形解析などが用いられるため、シミュレーションで具体的な値や実際の複雑な場の条件を入れているのに、それを解釈に落とし込めないことがある。 今回は背景磁場のゆがみや構造を定量的に評価する方法を実装し、定量的な評価を目指す。そして、それがプラズマ波動、特にMHD波動にどのように影響するかについて明らかにする。