地球内部磁気圏における、高エネルギー電子とULF波動に関するシミュレーション研究

M1 礒野

宇宙にはプラズマと呼ばれる、エネルギーの高い粒子が多数存在しています。特に地球周辺の地球磁気圏と呼ばれる領域ではプラズマが地球の磁場や太陽風の影響を受けて様々な振る舞いをします。地球磁気圏におけるプラズマは大気と相互作用を起こしてオーロラを発生させたり、地球の周囲を回る人工衛星に影響を与えたりと様々な現象に密接にかかっており、その振る舞いを理解することは重要です。

私は地球周辺の「ULF波動」と呼ばれる、地球磁気圏で見られる電場と磁場の「波」によってプラズマがどのように影響を受けるかについて、シミュレーションを用いて研究を行っています。

ULF波動は数千キロメートルにもおよぶスケールの大きい現象で、衛星を用いた観測のみでは波動とその影響について理解することは難しいです。そのため、シミュレーションを用いることによって、全体を観測することが難しいULF波動からどのようにプラズマが影響を受けるのかについての考察を行います。