降着円盤における磁気流体力学不安定性の解析

M1 樫崎太希

 

私は降着円盤と呼ばれる、ブラックホールなどの中心天体の周りに形成されるプラズマを主とした円盤状の構造について興味があります。降着円盤は宇宙に普遍的に存在すると考えられていて、そこでは大規模な加熱や放射、ジェット現象など、非常にダイナミックな活動が多くみられています。現在ではEHT(Event Horizon Telescope)による観測などからより詳しくブラックホールおよびその周辺の様子が観測できるようになってきたため、降着円盤への注目度はますます高まっています。

そんな降着円盤にはガス降着やコロナ加熱などの物理過程に未解決問題が存在し、私はこれらを理解したいと考えています。特に降着円盤で起こっていると考えられている磁気回転不安定性(MRI)やParker不安定性などの磁気流体力学的な不安定性が上記の未解決問題に大きく寄与すると考えて研究を進めています。