宇宙低周波(20MHz ~ 2GHz)電波による銀河中心ブラックホールの究明
大家 寛 客員研究者―東北大名誉教授
1.創造性強い研究として
この研究は東北大学電磁気分野(俗称大家研)の木星電波干渉計(図1)で、木星電波データにまぎれこんだ怪電波の解明をきっかけに始まった。1983年の夏のことである。院生の永井君が捉えた木星からのS-バーストの分析データに入っていたのである。結論は50Hzの地上の送電機器の不具合放電・電波が電離層から反射したものと判明。本当に宇宙からデカメータ(20Hz-40Hz)の電波パルスがあるのではないか?ブラックホールの自転に同期した・・・。そこで当時話題が始まった我々の銀河中心に予想される超巨大ブラックホールを東北大のデカメータ観測施設で受けてみようという試みがはじまった。他には世界のどこも考えもしない、ブラックホールの探査法を始めたのである。
図1 電波干渉計の観測点
2.多くの失敗の末
時は光速度で近づき、去ってゆく。その後1996年には飯舘木星・銀河電波100m級干渉計が作られ豊かな情報が得られた。しかし、データ解析が間違った方向に向かい10年以上研究は停滞した。そして2016年、2017年画期的なFFT情報が得られたのである(図2)。シミュレーション法を導入(図の緑スペクトル)し、観測されたコード(図の黒スペクトル)を解読すると我が銀河系中心部には超巨大質量ブラックホールGaa とGab(仮称)がそれぞれ質量 及び を持ち、周期2200秒で公転し合っていて、その速度はそれぞれ光速度の18% 及び22% であると結論されている(図3)。
図2 検出されたブラックホールコード
図3 解明された結果
3.驚くべき結果
これは多くの点で天文学の常識に相入れない驚くべき結果である。しかし、その常識は誤っているか修正をせねばならない点が全てにある。特に近接・高速2重星ブラックホールが重力波を出して合体するという近年の流行に対し、超巨大質量ブラックホールからは重力波は出ないという論文に取り組んでいる。
https://www.terrapub.co.jp/e-library/9784887041714/index.html
Detection of Decameter Radio Wave Pulses from the Center Part of Our Galaxy Suggesting Sources at Rotating Super Massive Black Hole Binary Hiroshi Oya